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投稿(§3 阿弥陀仏の救いは平生から)

§3 阿弥陀仏の救いは平生から


前回まで、阿弥陀仏の作ってくれたシステムが、
衆生を極楽浄土に「往生」させて、
最終的に「成仏」させてくれることが明らかになりました。

ところで、このシステムによって衆生が救われるのが、
「死後」ではなく「平生」であることを、
法然上人が明かにしてくださっています。(注1)

親鸞聖人はこれを踏まえて、
「願成就文」に基づいて阿弥陀仏の本願を見たならば、(注2)

★衆生が「信楽」を得たその瞬間に、
「往生」が確定して「成仏」も確定する。

ことを明らかにしてされております。(注3)

浄土真宗では、これを「不体失往生」と言います。(注4)

したがって、「不体失往生」の根拠は、
「願成就文」の「即得往生住不退転」でなければなりません。(注5)


【今日のまとめ】
 1、阿弥陀仏の作ってくれたシステムで救われるのは「平生」である。
 2、そのことは法然上人が明かにしてくださった。
 3、親鸞聖人は「願成就文」に基づいて阿弥陀仏の本願を見ることにより、「信楽」を得たその瞬間に、「往生」が確定して「成仏」も確定することを明かにした。
 4、浄土真宗では、このことを「不体失往生」と言う。
 5、したがって、「不体失往生」の根拠は「願成就文」の「即得往生住不退転」でなければならない。



――――――――――――――――――――――――――――――――――
注1 以下の文参照。

問うて云く。
摂取の益をかうぶる事は、平生か臨終か、いかん。

答えて云く。
平生の時なり。そのゆえは、往生の心まことにて、わが身を疑う事なくて、来迎をまつ人は、これ三心具足の念仏申す人なり。
この三心具足しぬれば、必ず極楽にうまるという事は、観経の説なり。

かかる志ある人を阿弥陀仏は、八万四千の光明をはなちて、てらし給うなり。

平生の時、照しはじめて、最後まで捨て給わぬなり。
故に不捨の誓約と申すなり。
「念佛往生要義抄」(昭法全六八七頁)

なお、善慧房証空上人も「この世での救い」を積極的にお説きになられていることは、晄かである。

参照親鸞会教義の相対化・77(投稿)


注2 参考までに、サンスクリット文『無量寿経』願成就文は以下の通り

●およそいかなる衆生であっても、アミターバ如来の名前を聞き、そして聞いてから、深い志によって、たとえ一度でも、浄らかな信を伴った心を起こすならば、彼ら全ては、この上ない完全な正覚より後退しない境地にとどまるのである。

★「浄らかな信」(プラサーダ、信楽)を伴った心を起こした人が、

★「完全な正覚より後退しない境地」(住不退転・正定聚)になる。

ということが述べられている。



注3 親鸞聖人が「若不生者」を「極楽浄土への往生」と解釈されながら、本願成就文の内容を踏まえて「平生業成」「現生不退」の意味を十八願に補っておられることは、『尊号真像銘文』を見れば明かである。

『尊号真像銘文』から抜粋:

----------------------------------------------------------------------
この至心信楽は、すなわち十方の衆生をしてわが真実なる誓願を
信楽すべしとすすめたまえる御ちかいの至心信楽なり。
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※「信楽に生まれさせる御ちかい」でなく、
「信楽【すべしとすすめたまえる】御ちかい」であることに注目!

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如来より御ちかいをたまわりぬるには、尋常の時節をとりて、臨終の称念をまつべからず。
ただ如来の至心信楽をふかくたのむべしとなり。
この真実信心をえんとき、摂取不捨の心光にいりぬれば、正定聚のくらいにさだまるとみえたり。
----------------------------------------------------------------------
※さすがに「平生業成」「現生不退」の意味を補っておられることに注目!
 本願成就文の内容もちゃんと踏まえて本願文を解釈されていることが拝察されます。

----------------------------------------------------------------------
「若不生者不取正覚」というは、若不生者は、もしうまれずは、というみことなり。
不取正覚は、仏にならじとちかいたまえるみのりなり。このこころはすなわち、
至心信楽をえたるひと、わが浄土にもし生まれずは、仏にならじとちかいたまえる御のりなり。
----------------------------------------------------------------------
※それでもなお、「若不生者」を「【わが浄土に】もし生まれずは」としか解釈されていません。


注4 『口伝鈔』参照

 上人[親鸞]のたまはく、先師聖人[源空]の御とき、はかりなき法文諍論のことありき。善信(親鸞)は、「念仏往生の機は体失せずして往生をとぐ」といふ。小坂の善恵房[証空]は、「体失してこそ往生はとぐれ」と[云々]。この相論なり。
 ここに同朋のなかに勝劣を分別せんがために、あまた大師聖人[源空]の御前に参じて申されていはく、「善信御房と善恵御房と法文諍論のことはんべり」とて、かみくだんのおもむきを一々にのべまうさるるところに、大師聖人[源空]の仰せにのたまはく、善信房の体失せずして往生すとたてらるる条は、やがて「さぞ」と御証判あり。善恵房の体失してこそ往生はとぐれとたてらるるも、またやがて「さぞ」と仰せあり。
 これによりて両方の是非わきまへがたきあひだ、そのむねを衆中よりかさねてたづねまうすところに、仰せにのたまはく、「善恵房の体失して往生するよしのぶるは、諸行往生の機なればなり。善信房の体失せずして往生するよし申さるるは、念仏往生の機なればなり。〈如来教法元無二〉(法事讃・下)なれども、〈正為衆生機不同〉(同・下)なれば、わが根機にまかせて領解する条、宿善の厚薄によるなり。念仏往生は仏の本願なり、諸行往生は本願にあらず。
念仏往生には臨終の善悪を沙汰せず、至心信楽の帰命の一心、他力より定まるとき、即得往生住不退転の道理を、善知識にあうて聞持する平生のきざみに治定するあひだ、この穢体亡失せずといへども、業事成弁すれば体失せずして往生すといはるるか。本願の文あきらかなり、かれをみるべし。つぎに諸行往生の機は臨終を期し、来迎をまちえずしては胎生辺地までも生るべからず。
このゆゑにこの穢体亡失するときならでは、その期するところなきによりてそのむねをのぶるか。第十九の願にみえたり。勝劣の一段におきては、念仏往生は本願なるについて、あまねく十方衆生にわたる。諸行往生は、非本願なるによりて定散の機にかぎる。本願念仏の機の不体失往生と、非本願諸行往生の機の体失往生と、殿最懸隔にあらずや。いづれも文釈ことばにさきだちて歴然なり」。



注5 親鸞聖人の言葉の用例から、【若不生者不取正覚】と
  【即得往生住不退転】を時間軸上の配置すると以下のようになる。


【若不生者不取正覚】
★「若不生者不取正覚」というは、若不生者は、もしうまれずは、というみことなり。
不取正覚は、仏にならじとちかいたまえるみのりなり。このこころはすなわち、
至心信楽をえたるひと、わが浄土にもし生まれずは、仏にならじとちかいたまえる御のりなり。
『尊号真像銘文』(1)

★「若不生者不取正覚」といふは、ちかひを信じたる人、もし本願の実報土に生れずは、仏に成らじと誓ひたまへるみのりなり。
『尊号真像銘文』(10)

至心信楽をえたるひと→わが浄土に生まれる!
ちかひを信じたる人→本願の実報土に生れる!


「来迎」といふは、「来」は浄土へきたらしむといふ、これすなはち若不生者のちかひをあらはす御のりなり。穢土をすてて真実報土にきたらしむとなり、すなはち他力をあらはす御ことなり。
『唯信鈔文意』

若不生者のちかひ=穢土をすてて真実報土にきたらしむ!


【即得往生、住不退転】
★「即得往生」は、信心をうればすなわち往生すという、「すなわち往生す」というは、不退転に住するをいう。「不退転に住す」というは、即ち正定聚の位に定まるなり、「成等正覚」ともいえり、これを「即得往生」というなり。
『唯信抄文意』

信心をうれば→すなわち往生す=不退転に住す=正定聚の位に定まる=成等正覚=即得往生


そんでもって『尊号真像銘文』の(1)の方を読むと、
「若不生者不取正覚」よりも時間的に前の時点で、

真実信心をえんとき→摂取不捨の心光にいる→定聚のくらいにさだまる

とある。

★如来より御ちかいをたまわりぬるには、尋常の時節をとりて、臨終の称念をまつべからず。
ただ如来の至心信楽をふかくたのむべしとなり。
この真実信心をえんとき、摂取不捨の心光にいりぬれば、正定聚のくらいにさだまるとみえたり。
『尊号真像銘文』


つまり「即得往生住不退転」と「若不生者不取正覚」を時間軸上に配置すると、

真実信心を得る→正定聚のくらいにさだまる→・・・・→極楽浄土へ往生→成仏
             ↑                 ↑
        「即得往生、住不退転」        「若不生者不取正覚」

となる。
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