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親鸞会教義の相対化・23

清森義行様


友人にアニメの感想を頂きましたので、本人に許可を得て、紹介させて頂きます。


・・・・・以下引用・・・・・

あのビデオはすでに別のルートで全巻見たのですが、それでは、私も感想を書かせていただきます。

いやあ、あれは力作ですよ!
すっごい熱がこもってますし、いいアニメなんじゃないかなあと思います。

部分的な歴史考証は、いろいろ細かなミスはありますし、あと、ちょっと寛容よりも排斥に傾いているような気もしますが、

でも、いいビデオなんじゃないかなあと思います。

見ておいて損は決してないと思うし、有益なことも多いんではないかと思います。

ただ、あくまでアニメや教材としての位置づけにとどめておくべきで、それにとどめておくならばすばらしいけれど、あれをあんまり聖典みたいにしていくと、細かな歴史考証の部分の問題等々ありますし、アニメと現実の区分がつかないっぽくなっちゃう危険もありますから、ちょっと距離を置いて大事にすればいいんじゃないかなあと思います。

テレビや衛星でも、一度放映してみて欲しいです。



ビデオの気になった点は、またもう一度見直したらいろいろ気になるところはあるかもしれませんが、ざっと思い出す気になった点としては、


・一巻で、比叡山の堕落した僧侶たちが遊郭に遊びに行く時に「島原」という地名を挙げていたが、島原の遊郭街および地名そのものが江戸時代以降に成立したものだから、親鸞聖人の時点ではありえない。

・「赤山明神」を「あかやまみょうじん」と発音していたけれど、そもそも中国から来た神様ですし、一般的には「せきざんみょうじん」では?

・玉日御前は、一般的にはフィクションではないかと言われることが多く、少なくとも留保が必要ではないか。

・三大諍論も、他の資料がない以上、後世の伝承の域を出ないものであるし、まったく史実のように伝えるとしたら問題があるのではないか。
特に証空上人は、その後にのこされた教学からすれば、単純に「体失往生」とは言えない教えを説いている方なので、その点も留保が必要ではないか。

・「松虫・鈴虫」も、同様の事実はあったとされるが、それを膨らませた伝承と言われており、少なくともその名前は事実ではないのではないか?

・これはすでに清森問答で指摘されていますが、西阿破門のことも、史実からは言えないと思います。

・日蓮聖人がアニメに出てきますが、日蓮聖人が直接親鸞聖人に言及していることも、親鸞聖人が直接日蓮聖人に言及していることも、文献からはないと思います。
ですので、同時代ですし、活動範囲もかぶっているので、ひょっとしたら相互にその存在は知っており意識していたかもしれませんが、少なくとも資料に基づく限り、二人の交差は史実としては描けないのではないか。

・法然上人が、選択本願念仏集を親鸞聖人に示して、私のすべてをこめた本だという箇所がありましたが、はたして選択本願念仏集に法然上人のすべてがあると言えるのか。
法然上人がそう言っている言葉がそもそもあるのか。
その点は疑問です。

・これは間違いというほどのことではないのですが、親鸞聖人やその味方はハンサムな善人っぽい容姿で、敵対する人々は(法然上人の他のお弟子や日蓮聖人等々)なんとなく憎たらしい人相なのは、アニメだから仕方ないとはいえ、ちょっと逆の立場から見た場合には承知しがたいものかもしれません。
下手をすると、印象操作や、善玉悪玉を過度に二項対立的につくりだすことになってしまうかもしれません。

といったことが、ざっと思い出すことです。

他にももう一度見直したら、思い出すことや気づく点があるかもしれません。

これらは、ささいな点も含みますが、やっぱり気になる点です。

もし、あのビデオが、単に教材という位置づけで距離をもって眺めるのであれば、上記の諸点はほとんど気にならない程度のものであるかもしれませんが、ほとんど聖典のように扱われるのであれば、やっぱりちょっと注意した方が良いように思われます。

ただ、誤解して欲しくないのは、基本的にはとても良いアニメだと思いますし、もっと見る人が増えたらいいなあと思っています。


・・・・・引用ここまで・・・・・

・・・・・以下私のコメント・・・・・

同感です。

細かく時代考証や文献学に基づく批判をしていったら、いくらでもミスは指摘できますけど、せめて、私が清森問答で挙げたような問題点ぐらいのことに、留意しながら見ていけば、とてもよいアニメだと思います。

ただ、仰る通りあくまでも「教材」として入門用に使うべきであって、同時にきちんと典拠にあたって、学習を進めていくべきだと思います。

私が清森問答に投稿した文に、脊髄反射レベルの反論をしている親鸞会(と思われる)の人のように、時代考証や文献学に基づく考察よりもアニメを絶対視して、いびつな思考回路ができてしまう人になると、とても大きな問題が発生すると思います。

親鸞聖人が日蓮聖人に言及している資料は、私も見つけられませんでした。
創価学会などを「邪教」と名指しで批判している、親鸞会の教義上、加える必要があったのかもしれませんが、あのアニメのために、親鸞会の人に偏見やイビツな思考回路が形成されたなら、やっぱり問題ではないかと思います(苦笑)。

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